当院では「スウェーデンスタイル」の歯科治療を取り入れて、予防処置に力を入れています。予防治療の先進国であるスウェーデンでは、基本的に経験による治療ではなく、しっかりとした根拠を持って治療を行うということを大切にしています。また、スウェーデンに限らずヨーロッパでは1本１本に対して診断をつけていく方式が主流であり、当院でも同様にお口全体ではなく歯を1本ずつに分けて対処を考えていくようにしています。過去の経験として蓄積されたものは参考にするに留めて、安易に新しい治療に飛びつくことなく、明確なデータに基づいて的確で安全な治療をご提供できるように日々努力を重ねています。

お口の健康を長期的に維持していくためには、普段から定期的に通い、困ったことがあったら気軽に相談できる「かかりつけ歯科医」を持つことが大切です。かかりつけであれば過去にどのような経過をたどっているかということを把握しているので、むし歯のリスクや入れ歯の適合などもわかっており、先の予測が立てやすくなります。痛みがある時に「それはこの部分がこういう状態だから出る痛みで、患者さまの今のお口の状態ではこのような対処が適切です」という判断も、かかりつけだからこそ正確にできる部分が大きくなります。当院ではきめ細かいケアでむし歯や歯周病などお口のトラブル全般の予防を行い、患者さまが将来にわたってお口の健康を維持するサポートをさせていただきます。

むし歯や歯周病で歯が失われてしまうと、入れ歯やブリッジ、インプラントなどの方法でなくなった歯を補う処置をすることになります。入れ歯は取り外し式であるため、基本的に安定感がありません。一見問題がないように感じられてもどこかに不安定な部分が残っており、噛んだ時の影響が土台となっている歯に出るので、その負担が大きくなれば土台の歯もグラついてくる可能性があります。また、どうしてもお口の中に異物感があり、喋りづらさや見た目上の問題が出てくること、プラスチック素材であれば匂いを吸着して口臭の原因となることもデメリットとして挙げられます。固定式であるブリッジは入れ歯と比べると違和感は少ないですが、繋がっている部分の歯磨きが難しくむし歯のリスクが高くなること、噛んだ時の負担が大きくなり歯が割れる危険性が出てくることが問題といえます。さらに、場合によっては健康な歯を大きく削る必要性が出てくることがブリッジの最大のデメリットです。近年増えつつあるインプラントは優れた治療法ではありますが、費用面で負担が大きく、誰もが簡単に受けられる治療とはいえません。そのような選択を強いられる前に、まずは予防治療を徹底して、大切な歯を失わずに済むようお口の環境を整えることが大切です。